読了 「東芝解体 電機メーカーが消える日」 大西康之著 講談社現代新書
めちゃめちゃ面白くて一気に読んでしまった。
東芝、NEC、シャープ、ソニー、パナソニック、日立、三菱電機、富士通という家電メーカー8社が衰退した背景を綿密な取材に基づくと思われる資料を基に赤裸々に分析してある。
会社によって多少の違いはあれど、経営者の過信と驕りが衰退を招いたことは共通している。日立や三菱電機は今日の姿は比較的マシな方だが、粉飾の東芝や自滅のシャープなどと比べる相手が悪すぎるだけ、という記述はえらく納得する。
衰退を止められなかった、止めようともしなかった無能無策の社長が誰だったかも遠慮なく名指ししてあるのが小気味よい。
私が勤務する会社はこの8社の中にはないが、いずれ似たような分析がなされる日が来ても不思議ではないと感じる今日この頃。